誰かの話し声で目が覚める。声の主は、兄と弟だった。
何でここにいるのか、どうやって入ったか分からないが、
「今からちょっと出るでおまえも一緒に来い」といわれクルマに乗り込んだ。
ちょっとといわれたのでてっきり近くのコンビニぐらいの行き先と思っていたら
とんでもなく遠くまで連れて来られた。
「俺、会社にいかなあかんで降りる!」と無理やりクルマから飛び降りた。
早く家に帰って支度をして会社に行かないといけない。
タクシーはジャンジャン走っているが全部客が乗っている。
そうしているうちにも時間はどんどん過ぎていく。
道は真っ平らなのに、まるで急な坂道を重い荷物を背負っているのか、というぐらい
一歩前に進むのが非常に困難になってきた。
うぉーーーーーー!ともがきながら目が覚めた。