監視 satoc 19年前 会社に行く地下鉄の中。 駅で停まり数人が乗り込んできた。 その中の一人、冴えなさそうなサラリーマン。 俺の中の「おかしな人間アンテナ」が激しく反応する。 鼻をほじりながら歩いているではないか! しかも自分の目の前に立ちやがった。 「おまえ、絶対飛ばすなよ!」と心の中で念じながら ヤツの行動を見逃さない。 幸いにも、ヤツの搬出作業は失敗に終わったようで 左手は静かに下ろされた。 俺も胸をなで下ろした。